施策の概要(何が起き、何をしたか)
・発端(2024年8月):大阪・道頓堀の名物「金龍ラーメン」の巨大立体看板の“しっぽ”が隣地へ越境しているとして、裁判の結果切除に。ニュース化し、看板の目に“涙”を装飾した状態が話題になった。
・逆転の発想(2024年9月):切り取った“しっぽ”を近隣の大阪かに源の巨大カニ看板の“はさみ”に期間限定で取り付け。掲出面には「金龍さん、まぁ、気張っていこや!」のメッセージ。“カニがしっぽを切った(挟んだ)”という街ぐるみの物語化でポジティブに転換した。
・プロジェクト化(~2025):PRではしっぽ断面のデザインや“涙”の装飾を含む一連の体験を「道頓堀『金龍のしっぽ』Project」と名付け、ネガティブ事象を浪花節の笑いと連帯に変換するストーリーとして広報展開。のちに包丁老舗「堺一文字光秀」とのコラボOOHなどへ拡張し、地域店連携の“続き話”を積み重ねた。
企画意図・クリエイティブの肝
・ニュースの“続き”をつくる:裁判・切除という事実を起点に、“涙”“しっぽ移設”など街でしか起こり得ない連作のギャグへ昇華。来街者の撮影・投稿導線を生み、道頓堀の立体看板文化を再発見させる。
・メディア化する街:看板=媒体、近隣店=共演者として機能させる設計。制作会社や近隣店舗を巻き込み、“人情”を物語化する関西的PR文法で拡散を狙った。
成果・評価(受賞)
・ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS 2025:
ブランデッド・コミュニケーション部門(プロモーション/アクティベーション)総務大臣賞/ACCグランプリ、PR部門ACCシルバー、メディアクリエイティブ部門ACCシルバー。
この施策の意義(統合見解)
・危機の編集:法的な“負”を、街のユーモアと隣人愛で“見に行きたくなる話題”へ反転。メディア露出と来街者のUGCを同時に獲得。
・“街×ブランド”の共作:看板・近隣店・制作会社を出演者に見立て、実在の場所をメディア化。都市観光の文脈でもニュース価値を持った。
・アワードでの汎用評価:OOH/PR/メディアクリエイティブの横断設計が、国内外の賞で一貫して評価。ブランド好意の向上も公的リリースで示されている。



