概要
国や国旗・国歌を持たない難民のために、象徴となる“旗(オレンジ×ブラック)”と“国歌”を新たに創出し、リオ五輪の文脈で世界中の支持者に広げたアクティビズム・キャンペーン。2017年カンヌでGrand Prix for Goodを獲得し、Titanium Lionも受賞。背景/課題
・2016年のリオ五輪で史上初の難民選手団(Refugee Olympic Team)が結成されたが、彼らには自国の旗・国歌がない。そこでAmnesty InternationalとOgilvy NYは、難民当事者と協働し、アイデンティティの象徴をデザインの力で与えるプロジェクトを立ち上げた。アイデア/実装
・旗(Refugee Nation Flag):シリア出身のアーティストYara Saidがデザイン。色は救命胴衣に由来する鮮やかなオレンジと黒帯で、海の地平線/生還の象徴として機能する。MoMAのコレクションにも収蔵。
・国歌(Refugee Anthem):シリア難民の作曲家Moutaz Arianが作曲。難民に共通の“帰属”を音で与える試み。
・ローンチ/拡散:2016年リオで発表。IOCの公式競技では旗の使用は許可されなかったが、リオの街で配布・掲出され、支持者やメディアを通じて世界に広がった。何が新しかったか(評価ポイント)
・“国家の記号”を再発明:旗と国歌という極めて強い文化記号を、国家を持たない人々のために再設計。シンプルな色面とストーリーで誰でも掲げられるアイコンにした。
・スポーツ×人権の接続:五輪のタイミングを活用し、人権課題を普遍的な共感の物語に翻訳。メディアやSNSで自発的拡散が生まれた。
・美術・デザイン領域への波及:MoMAや各美術館・デザイン機関が収蔵・展示し、社会的デザインの象徴作として定着。受賞(Cannes Lions 2017)
・Grand Prix for Good
・Titanium Lion



