概要
国連のInternational Day of Peace(9月21日)に合わせ、バーガーキングが宿敵マクドナルドへ1日限定の“休戦コラボ”を公開書簡で提案。両社の看板商品を合体させた「McWhopper」を、両社本社の中間点アトランタのポップアップで販売し、収益をPeace One Dayに寄付するという内容だった(2015年8月26日、NYT/Chicago Tribuneに全面広告、特設サイトmcwhopper.com公開)。背景・狙い
・“バーガー戦争”という長年のライバル関係を「平和」文脈にひっくり返すことで、世の関心を一気に集める──「戦時に最も挑発的なのは『和平を呼びかける』こと」という発想。Peace One Dayの認知を上げつつ、BKのカルチャー・リーダーシップを示す狙いがあった。どう実装したか(メディア設計)
・オープンレター×紙面ジャック:NYT/Chicago Tribuneに全面“休戦”広告を掲出。相手のホーム(シカゴ)を狙い撃つ配置。
・メディアキット型サイト:mcwhopper.comにレシピ、パッケージ、制服、ロゴ、ポップアップ図面まで用意し、誰でも共有できるGIF/画像/動画を多言語で提供。
・アトランタでの1日店舗案:本社中間地点での販売計画と収益寄付を明記。その後の展開(“No”を逆利用)
マクドナルドはFacebookで丁重に断りを表明(「意図は良いが、もっと大きな取り組みを」)。この“否”を受け、BKはDenny’s/Wayback Burgers/Krystal/Giraffasと組み、各社の代表具材を合わせた「Peace Day Burger」を2015年9月21日にアトランタのポップアップで提供した。成果・評価
・Cannes Lions 2016でPrint & Publishing部門 Grand Prix、さらにMedia部門 Grand Prixを受賞。1枚の新聞広告(公開書簡)とサイトを核に、全世界のニュース/SNSを巻き込む話題化エンジンとして評価された。
・効果指標の一例として、Peace One Dayの認知が+39%上昇との報告(Effieケース)。なぜ効いたか(クリエイティブの肝)
・“敵に手紙を出す”という既視感ゼロの行為:コラボそのものより提案の瞬間をメディア化。紙面×Webの“公開プロトコル”が拡散の火種になった。
・相手の“NO”も設計内:受容/拒否どちらでも話題化するノーリスク設計。拒否後は他チェーン連合(Peace Day Burger)へと物語を前進させた。
・社会的正当性の接続:国際平和デー×寄付(Peace One Day)という公益の錨で、単なる“挑発”にならない倫理線を確保。



