概要
食品大手 Dole Sunshine Company が、繊維スタートアップ Ananas Anam と組み、パイナップルの葉(本来廃棄される副産物)からつくる代替レザー「Piñatex」を事業化・拡張。廃棄物の高付加価値化(アップサイクル)で“ゼロ・フルーツロス 2025”に向けたサーキュラーな供給網を構築し、Creative Business Transformation部門のグランプリを獲得しました。
背景・課題
・パイナップルは果実1トンの収穫につき葉が約3トン廃棄され、放置するとCO₂の約20倍の温室効果があるメタンを発する、とされています。Doleはフィリピンの自社農園で葉繊維の収集・抽出を始め、Piñatexの原料供給を担うことで“廃棄→資源”の回路を整えました。
何をやったか(変革の中身)
・素材 × サプライチェーンの再設計:葉の繊維を抽出→不織メッシュ→表面仕上げという工程でヴィーガン/アニマルフリーのレザー代替を量産可能に。Doleの農園規模とロジスティクスで安定供給をスケール。
・市場側の需要創出:L&C New Yorkが中心となり、ファッション/インテリア等とブランドパートナーシップを拡大(80か国・200以上のブランドに採用、例:Paul Smith、Nike、Hugo Boss、H&M)。
・目的とKPIの両立:Doleの“ゼロ・フルーツロス 2025”にひもづけた長期コミットで、サステナビリティと収益性の両立を実証。審査会見では「廃棄を利益へ」のピボットが評価の決め手と語られました。
なぜ効いたか(クリエイティブ視点)
1. “広告”ではなく“事業”を変えた:素材開発と供給網の実装まで踏み込み、環境負荷×収益性という二律背反を“廃棄→価値”で解いた。
2. 需要サイドを同時に動かす設計:著名ブランドとの大量採用で市場受容性を証明し、スケールの経済を作った。
3. 企業目的への直結:Doleのゼロ・フルーツロス目標に直結するため、一過性ではない“事業変革”として評価された。



