EDEKA『Home for Christmas』| 2016

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概要
ドイツのスーパーマーケット EDEKA が、クリスマス期のオンライン/TV/シネマ用に公開した短編フィルム「Home for Christmas(独題:#Heimkommen)」。長年一人でクリスマスを過ごしてきた祖父が、家族を集めるために自らの訃報を装う——という強い展開で、「家族と過ごす時間の大切さ」を喚起した。監督は Alex Feil、制作は Tempomedia、エージェンシーは Jung von Matt/Alster。

楽曲と公開設計
・映像を支える主題歌は、Neele Ternes が歌うオリジナル曲 「Dad (#heimkommen)」。作曲は Florian Lakenmacher(Supreme Music)。楽曲は単体でも配信され、ドイツのシングルチャートにランクインした。

狙い(ブランドの課題→解決)
・“忙しさの中で家族が離れていく”という現実に対し、「今年こそ帰ろう」という感情のスイッチを物語+音楽で押す設計。One Showのケースでも、「愛する人と過ごすクリスマスを思い出させる」ことが目的と明記されている。

成果・波及
・公開直後から国際的に話題化。英メディアUnrulyの分析ではSNSシェア230万超(公開1週間時点のレビュー)、YouTubeでは数千万ビュー規模に。英米メディアも「エモーショナルなローラーコースター」として大きく取り上げた。

受賞(Cannes Lions 2016)
・新設の Entertainment Lions for Music でグランプリを受賞。審査団は「ブランドにおける音楽の力」を示した作品として、EDEKAは“Use of Original Composition(オリジナル音楽の活用)”カテゴリーからの選出で特別にGPを与えたと述べている。

なぜ効いたか(クリエイティブの肝)
・強い倫理的ジレンマ×救済の反転:〈嘘の訃報〉という賛否を招く装置で“集う理由”を先鋭化し、最後に共食と再会のカタルシスで回収。話題化と拡散力を同時に獲得した。
・”物語と楽曲”の一体設計:歌が父の視点(Dad)を補助線として与え、映像の余韻を増幅。音楽そのものが成果評価の軸になり、Music部門GPへ直結した。
・公開チャネルの最適化:まずオンラインで長尺版を話題化→TV/シネマで短尺版を拡張。デジタル起点で世論をつくり、マスへ反射させる導線。

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