何をしたか(概要)
H&Mはストックホルムの旗艦店(Drottninggatan)に、店内で古着をその場で“新しい服”に再生するガーメント・トゥ・ガーメント機「LOOOP」を設置。ガラス張りの実験室のような空間で、持ち込んだ衣類を洗浄→裁断→繊維化→紡績→編立まで行い、約5時間で新しいニット製品に生まれ変わらせる体験を提供しました。水も化学薬品も使わず、必要最小限のバージン繊維のみを補強目的で加える設計です。
背景と狙い(戦略)
・ファッション廃棄の現実(衣料の84%が埋立/焼却に回る)に対し、消費者の目の前で循環型プロセスを可視化し、「古着=資源」という認識転換を狙った“プロダクト×空間×デジタル”一体のデザイン案件。体験前にアプリで8種類の新デザインから選び、工程を大画面の8つのループ映像とASMRサウンドで学べるようにしたのが特徴です。
なぜ効いたか(示唆)
・“循環”の体験化:抽象的なサステナビリティを、店内の可視化・参加型プロセスに翻訳。理解と共感を同時に生む。
・サービス×空間×映像の統合設計:8工程を知覚的に分解・提示し、学習と驚きを両立。
・産学連携の“実装力”:HKRITA/H&M Foundation/NovetexのR&Dを店頭実装まで落とし込み、証拠としてのデザインを成立。
受賞
・Cannes Lions 2020/2021:Design Grand Prix(AKQA Stockholm)



