House of Lapland『Salla 2032』| 2020

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何をしたか(概要)
フィンランド北部の寒冷地Sallaが、地球温暖化の危機を訴えるために「2032年夏季オリンピックの招致」を宣言――というあえて矛盾した“フェイク入札”を実施。ロゴやビッドブック、競技アイコン、ユニフォーム、トナカイの公式マスコット“Kësä”、グッズや公式サイト/SNSまで本物の招致さながらに整え、入札発表映像とPRで世界のメディアに拡散させた。実際にはIOCへの正式申請は行わず、「こんな夏季大会が現実化したら手遅れ」というメッセージを突き付けた。

狙い(戦略)
・“北極圏の街が夏季大会に名乗りを上げる”=気候変動の異常さを、誰でも直感的に理解できる強い逆説で可視化。観光局(House of Lapland)が町ぐるみの入札劇を仕立て、温暖化の社会的会話を増やす/ラップランドの観光認知を上げるという二重の目的を同時達成する設計にした。

なぜ効いたか(示唆)
・ “逆説の一撃”:「世界有数の寒冷地が夏季五輪に立候補」という一文で伝わる矛盾が、気候危機の深刻さを一発で理解させた。
・ 制度を“舞台”にする演出:入札手順・帳票・マスコットまで制度の記号を全面再演し、報道価値と信憑性を最大化。
・ ローカル×グローバルの接続:小さな町の切実さを世界最大級のスポーツイベントの文脈に乗せ、観光地の存在感と社会課題の議題化を同時に達成。

受賞(Cannes Lions 2020/2021)
Entertainment Lions for Sport:Grand Prix

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