概要
香水「KENZO World」のローンチに合わせ、スパイク・ジョーンズが演出しマーガレット・クアリーが暴れ踊る4分弱のフィルム。香水広告のクリシェ(官能的・受動的な女性像)を真逆の解放とカオスで更新し、2017年カンヌでTitanium Lionほか多部門で受賞した“ゲームチェンジャー”。どんな施策か(狙いと体験)
・上流階級の晩餐会を抜け出したヒロインが、ドロシー・チャンドラー・パビリオンの館内を全身で駆け抜ける。曲はSam Spiegel & Ape Drums feat. Assassin「Mutant Brain」、振付はRyan Heffington。“香りを映像化”ではなく“衝動を解放”する体験で、Twitterやメディアで“香水広告の固定観念を壊した”と評された。企画の核
・女性像のアップデート:従来の“受け身のミューズ”像を捨て、自らの身体と言葉なき感情で場を支配する女性を提示。Titanium審査文脈でも“女性の描き方を変えた”点が評価された。
・ブランドとの合致:クリエイティブ・ディレクターのCarol Lim / Humberto Leonが掲げる“KENZOらしい自由さ”を、エンタメとして増幅。香水のローンチ・フィルムがそのままブランド世界観の宣言になった。受賞・評価(Cannes Lions 2017)
・Titanium Lion。加えて複数のGold/Silver/Bronzeを獲得し、合計8個のLionsというハイパフォーマンス。何が新しかったか(示唆)
・“香りの比喩”より“身体の物語”:香水広告の定番記号を手放し、身体表現とリズムでブランドを語った。
・映画作家×ファッションの結節点:ジョーンズのフィルム文法(『Weapon of Choice』の系譜)を現代の女性主体に転地。
・広告の領域拡張:ショートフィルム×音楽×ダンスの完成度で“広告か作品か”の境界を揺らし、Titaniumに相応しい表現の地平を示した。



