施策の概要
KINGOは、中南米の電力未整備地域向けにプリペイド式の太陽光発電キットを提供するソーシャル・ベンチャー(Kingo Energy)。Ogilvy Colombia/Ogilvy Guatemalaが中心となり、ハード(家庭用ソーラー+蓄電ボックス)とソフト基盤「Ant」、そして“角の売店で買える電力コード”という販売モデルを一体設計した。2018年Cannes Lions「Product Design」Grand Prixを受賞。背景と狙い
・世界には電力網の届かない地域が多く、高価で危険なロウソクや灯油に頼らざるを得ない世帯が多い。Kingoは“分散型ユーティリティ”として、電力をプロダクト+コードで小口に売る仕組みに刷新し、安全で手頃な電化を一気に普及させることを狙った。実装(どう機能するか)
・プロダクト:屋根の小型ソーラーパネルと、家庭内に設置するオレンジ色の蓄電ボックス(キーパッド付き)。ユーザーは売店で買った16桁の“電力コード”を入力すると、一定時間だけ電気が使える。
・プラットフォーム「Ant」:流通・残高・稼働を管理するクラウド/アプリ群。売店アプリ(Ant Shopkeeper)で時間/日/週/月単位のコードを販売し、インターネット接続がない地域でも運用可能な前払い制にした。
・販売モデル:“角の店で電気が買える”体験に落とし込み、コードさえ買えば機器代なしで使える。結果、ロウソクや灯油より安い水準での電化を実現。露出・話題化の導線
・2018年春、レオナルド・ディカプリオの投資参画を発表し、グローバル向けケース映像でKingoのモデルを説明。プロダクトと事業に対する理解・支持を拡大させた。成果・評価
・Cannes Lions 2018:Product Design Grand Prix(プロダクトの美と機能の融合として評価)。審査・業界メディアは、ハード×ソフト×商流の統合設計による“電力の民主化”を称賛。なぜ評価されたか(クリエイティブの要点)
・“プロダクト=インフラ”の再定義:デバイス(太陽光+蓄電)×コード販売×運用ソフトを一式でデザインし、未接続地域でも回る電力サービスを成立させた。
・行動と分配の設計:売店でコードを買って入力するだけの超ロータッチUXで、現地の既存商流をそのまま活かした。
・価格と安全のベネフィット:ロウソク/灯油より安く、健康・安全リスクを下げる具体的便益が“使い続ける理由”になった。



