KPN『Evert_45』| 2018

Rate!

施策の概要
EVERT_45 は、オランダの通信会社 KPN と N=5 Amsterdam が、第二次世界大戦末期(1945年)の架空の13歳の少年「エバート」の視点で、Instagram/YouTube/特設サイトに“いま起きているかのように”戦時の日常を投稿していく物語型プロジェクト。若年層に追体験的に歴史を伝えるための「デジタル時代の教材」として企画され、Cannes Lions 2018のEntertainment部門でグランプリを受賞した。

背景・狙い
・オランダでは毎年5月4日=戦没者追悼の日、5日=解放の日に戦争を想起する。高齢化で“語り部”が減る中、ポストミレニアルが普段使うフォーマットで戦時の実感を接続することが狙い。プロジェクトは国立委員会(4・5月委員会)とレジスタンス博物館の協力、歴史家 Joost Rosendaalの監修を受け、実在の証言を基に脚本化された。

実装(体験設計)
・連載のかたち:エバートが労働収容所からの脱出/隠れている兄を探す旅を“自撮りvlog・投稿・DM”で綴る。3週間の連載を追悼・解放の時期(5月初旬)に合わせ展開し、タイムライン型のWebで通し視聴も可能に。ビジュアルは人気vlogger風のUI+1945年風タイポを融合。制作にはSuperhero CheesecakeやPupkin Filmが加わった。
・教育への橋渡し:教師の自発的活用が広がり、2018年から学校カリキュラムでの活用予定が示された。

受賞
Cannes Lions 2018 Entertainment Grand Prix

なぜ効いたか(評価ポイント)
・“媒体=授業”の転用:SNS連載という日常の接触行動を学びに反転、記憶の継承を体験化した。
・歴史の真正性×フォーマットの親密さ:一次証言の編纂と専門家監修で信頼を担保しつつ、vlog/ストーリーで“自分ごと化”を実現。
・タイミング設計:5/4・5/5の国民的記念日に合わせた連載スケジュールで、社会の記憶行事とシンクロ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です