概要
スペイン国営宝くじ「Lotería de Navidad(クリスマス宝くじ)」のために、夜間警備員“Justino(フスティーノ)”を主人公にした約3分半のアニメ短編を制作。人形工場で孤独に働く彼が、昼の同僚たちにマネキンを使った“仕掛け”で小さな喜びを届け、最終的に“皆で分け合う”ことで幸せが生まれる――という物語で、スローガンは「El mayor premio es compartirlo(=いちばんの当たりクジは“分かち合い”)」。TV/映画館/OOH/ラジオ/デジタルで展開した。狙い・背景
・スペインのクリスマス宝くじは「同じ番号を“分け合って買う”伝統」があり、“みんなで当てて、みんなで分ける”文化に根ざす。そこで“分かち合い=最大の賞”という価値観を感情的に可視化して、参加動機と国民的行事としての誇りを同時に高める狙い。どう実装したか(物語×デジタル拡張)
・映画品質のフルCG(監督:againstallodds/制作:Passion Pictures+Blur Films)で“ピクサー調”の情緒と細部の質感を担保。
・物語世界をSNSで拡張。工場のFacebookページや、@justino_vigilante(Instagram)を用意して、作中の“日常”や仕掛けをリアルタイムで更新。公開初日で100万再生、Twitterスペイン#1トレンドに。成果
・Cannes Lions 2016 Cyber部門 グランプリ。
・公開後、一人当たりの平均購入額が55ユーロへ上昇、売上は2年連続増(スペイン国内指標)。
・2016年で“世界で最も受賞したフィルムCM”(The Gunn Report)。なぜ効いたか(クリエイティブの肝)
・文化の“核”をストーリー化:スペイン特有の“分け合う宝くじ”という制度的インサイトを、分かち合い=最大の当たりという一文に集約。誰でも理解できる普遍価値に翻訳した。
・キャラクターIP化+ソーシャル運用:Justinoを“生きた人物”としてオンライン上に存在させ、物語外の接点を継続生成。フィルムの余韻を行動(フォロー/共有)に接続した。
・クラフトの説得力:セリフやギャグは抑制し、視線・動き・間で情感を積み上げる演出。言語を超えて伝播し、国際賞での評価と越境的な視聴を生んだ。



