Ministry of Public Health, Afghanistan『Immunity Charm』| 2017

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概要
アフガニスタンの乳幼児予防接種を後押しするため、伝統の“お守りブレスレット”をワクチン手帳に再発明。色分けされたビーズを接種のたびに医療従事者が追加し、読み書き不要の“見える記録”として親と医師が共有できるようにした低テク×文化起点のヘルス・デザイン。

背景/課題
・アフガニスタンでは、接種率の低さ、母子手帳の紛失、識字率の問題、そして予防接種への不信感が障壁に。そこで政府(公衆衛生省)とMcCann Healthは、乳児にお守りを着ける慣習を活かし、“文化的に受け入れやすい形”で接種履歴を可視化することを狙った。

アイデア/仕組み
・色ビーズ=ワクチン:麻疹、ポリオ、ジフテリアなど各ワクチンに対応した色のビーズを定義。接種のたびに医療従事者が該当ビーズを通すことで、“手首に残る接種データ”を作る。
・識字不要・なくならない:紙の接種カードに代わる(補完する)記録手段として、親は色で進捗がわかる/医療側は一目で判断できる。低コスト・電源不要で地方でも運用しやすい。
・プログラムとして運用:保健省と連携して出生時に配布→各接種タイミングで更新という運用導線を設計。

受賞/評価(2017年)
Lions Health & UN Foundation Grand Prix for Good(グランプリ)。あわせてPharma部門で複数のGold/Silverなど、その年のLions Healthで最多受賞の一つに。

何が評価されたか(クリエイティブの肝)
・“文化×保健”の真正な統合:啓発コピーではなく習俗そのものをアップデートし、接種の社会的価値を可視化。
・低テクの強さ:電力・通信に依存せずに記録・通知・行動喚起を同時に担う仕組みは、脆弱な環境でこそスケール。
・医療現場の実用性:一目で履歴が読めるため、現場判断(接種漏れの把握・次回案内)が迅速に。識字課題やカード紛失のリスクも軽減。

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