Montefiore『Corazón – Give your heart』| 2018

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施策の概要
「Corazón – Give Your Heart」は、ニューヨークの病院グループMontefiore Health SystemとJohn X Hannes New Yorkによる、臓器提供の必要性を伝える統合キャンペーン。核となるのは、実在患者の物語をもとにした長編ショートフィルム「Corazón」で、Ana de ArmasとDemián Bichirが出演、John Hillcoatが監督。2018年4月Tribeca Film Festivalでワールドプレミア(同年のTribeca Xファイナリスト)となり、その後オンライン公開と体験型デジタル施策に展開された。

狙い
・臓器提供という抽象的テーマを、一人の女性(ドミニカ共和国のElena)の“生きたい理由”に収束させ、映画的没入→その場で登録という流れで共感を“行動”に変えること。審査講評でも、ブランドの評判を高めつつ健康課題への意識を喚起する好例として評価された。

実装(体験設計)
・映画:Elenaが心不全と向き合い、Montefioreの心臓外科医Dr. Mario Garciaと出会うまでを描く約45–50分の作品。撮影:Bradford Young/音楽:Atticus Ross。実在の外科医Dr. Daniel Goldsteinが“本人役”で実際の手術シーンを演じるなど、医療描写の真正性にもこだわった。
・デジタル“Give Your Heart”:上映やWebの直後に、スマホを胸に当てると加速度センサーで鼓動を“認識”→ヒロインがポスターやタイムズスクエアのデジタルOOHで“生き返る”演出→Donate Life Americaで最短15秒のドナー登録へ誘導。Web体験はActive Theoryと開発し、モバイルで心拍連動→登録フォームまでを一気通貫で設計した。
・プレミアと拡散:Tribecaでの上映は完売。会期・4月(Donate Life Month)に合わせ、劇場出口や屋外・Webに同一の行動導線を敷いた。

成果・受賞
Cannes Lions 2018:Health & Wellness Grand Prixを受賞(あわせて部内メダルも獲得)。審査長は「カテゴリーの創造性を押し上げた統合事例」と総括。
・カルチャー側での評価:広告・映画双方のメディアが“病院が本格映画でドナーを動かした”点と長編尺に注目。

なぜ効いたか(評価ポイント)
・“映画→行動”の一気通貫:感情のピーク直後に心拍→登録のマイクロインタラクションを置き、共感を即行動化。
・真正性の担保:実在医師が本人役で手術を見せるなど、医療の現実をフィクションに織り込み、ブランド信頼とメッセージの重みを両立。
・メディア横断の設計:映画祭・劇場・OOH・Webを同一の“Give Your Heart”導線で束ね、広がりと深さを両立。

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