概要
「Dream Crazy」は、Nikeの“Just Do It”30周年企画の一環としてWieden+Kennedy Portlandが制作した統合キャンペーン。コリン・キャパニックをナレーター/キービジュアルに据え、著名選手と無名の挑戦者それぞれの“常識外れの夢”を肯定するメッセージで、スポーツが世界を前進させる力を語った。映像は2018年のNFL開幕戦放送に合わせてオンエアされ、屋外広告やソーシャル展開と連動して大きな議論と共感を喚起した。
何が新しかったか(インサイト&アイデア)
・社会的分断の只中で、ブランドが“リスクを取ってでも信念を示す”という態度を明確化。象徴的なモノクロのポートレイトと「Believe in something. Even if it means sacrificing everything.(何かを信じろ。すべてを犠牲にしてでも)」というコピーで、キャパニックのスタンスをNike自身の価値観と重ね合わせ、ブランド・アクティビズムの新たなベンチマークを打ち立てた。
実行(クラフト&ディストリビューション)
・フィルムはキャパニックの語りで構成され、セリーナ・ウィリアムズやナイジャ・ヒューストンら多様なアスリートの挑戦をコラージュ。屋外ではキャパニックの顔を全面に出した大胆なビルボード群が展開され、オンラインとオフラインのメディアを高密度に連動させた。
反響・効果
・炎上やボイコット運動を伴う賛否両論の中でも、キャンペーン直後のオンライン売上は前年比+31%(米レイバーデー期間)と報じられ、のちにブランド価値の上振れ(約60億ドル増)にも寄与したとされる。さらに2019年のエミー賞「Outstanding Commercial」も受賞し、広告を越えた文化的出来事として認知を拡張した。
受賞(Cannes Lions 2019)
・2019年のカンヌではOutdoor部門とEntertainment Lions for Sport部門でダブル・グランプリ。さらに同年の全体成績としてTitaniumを含む多数のメダルを獲得している(公式データベース上では、2×Grand Prix/1×Titanium/5×Gold/3×Silver/2×Bronze)。
・なお、この仕事は2021年にCreative Effectivenessでもグランプリを受賞している。



