Panasonic『Life is Electric』| 2016

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概要
見えない「電気」を“感じられる体験”にするため、充電式電池 eneloop を21通りの身近な方法で実際に充電。たとえばハムスターの回し車、チアリーダーのポンポン、滝の水流、筋トレの発電、カットした柑橘など、生活の動きや自然の力から生まれた電気を1本ずつに宿し、発電源を描いた特別パッケージと映像・冊子・展示で提示した。東京・目黒のHotel CLASKAでは21本すべてを並べる展覧会も開催。電気の“出どころ”と価値を直感で理解させた。

狙い(背景)
・「電気は当たり前すぎて意識されにくい」という前提を反転し、“電気は命の動きそのもの”という視点を社会に投げかけること。ちょうど2016年4月に電力の小売全面自由化が始まり関心が高まるタイミングで、パナソニックは“電気の本当の価値”を生活者と語る導線を設計した。

実装(体験の作り方)
・プロトタイプ→可視化:21本のeneloopに“由来電気”を入れ、パッケージのイラストと冊子で発電過程をストーリー化。サイト/フィルムでは各ソースの発電量比較も見せ、抽象概念を手触りに変えた。
・展示・オンライン連動:実物展示(CLASKA)とオンラインのケースムービーを組み合わせ、触れる/見る/読むを横断する体験に。

成果・評価
Cannes Lions 2016 Design部門 グランプリ(日本勢として同部門初のGP)。同案件はSilver×4、Bronze×1も受賞。
・審査・業界記事は、「電気という無形物をデザインの力で可視化し、アナログ×デジタルを美しく統合した点」を評価ポイントとして挙げている。

なぜ効いたか(クリエイティブの肝)
・“概念をプロダクト化”:アイデアを1本の電池という手に取れる形に落とし、パッケージと展示まで一貫させて“実在する電気”にした。
・日常をメディア化:ハムスターや滝、運動など誰もが知る行為から電気を抽出し、驚き→理解の順に腹落ちさせた。
・タイミング設計:電力自由化の文脈と重ね、社会的関心にクリエイティブを接続。ブランドの“語る資格”を強めた。

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