P&G『The Talk』| 2017

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施策の概要
The Talkは、P&Gのコミュニティ・イニシアチブ“My Black Is Beautiful”の一環としてBBDO New Yorkが制作した2分フィルム。1950年代から現代までの時代を横断し、黒人の親が子どもに“人種的偏見に向き合うための会話”をする様子を連作シーンで描く。監督はMalik Vitthal、制作はThe Corner Shop。初出は2017年7月で、2018年のCannes LionsではFilm部門でGrand Prix(同年2作のうちの1つ)を受賞した。

狙い・背景
・P&Gは“黒人の美しさを祝福し、偏見の会話を社会全体に広げる”というMBIBの使命のもと、共感を触媒に社会的対話を喚起することを狙った。ブランド側はブリーフで「アメリカ社会のバイアスへの意識を高め、インフルエンサーとも連動して継続的な対話を生む」ことを明確にしている。

実装(クリエイティブの肝)
・時代横断のモンタージュ:母娘・父子・家庭内や車内など“親密な空間”での会話を年代別に積層し、「何十年経っても“その会話”が必要である現実」を可視化。演出はドキュメンタリー的な静けさで、過度な説明を避けて体験として見せる。

成果・波及
・アワード:Cannes Lions 2018 Film Grand Prix
・評価軸:広告業界メディアは、“共感のレベルを引き上げたフィルム”として演出と社会的意義を高く評価。

なぜ評価されたか(ポイント)
・ブランドの立場表明を“家庭の会話”に落とした構造:社会課題を説教ではなく親子の私的な対話に凝縮して示し、広範な共感を獲得。
・継続施策へのハブ:単発のCMで終わらず、MBIBという長期コミュニティへの導線になっている点が、審査や業界分析で言及された。
・クラフトの説得力:演出(Vitthal)×キャスティング×時代美術の積層で“歴史的連続性”を体感化し、フィルム単体の完成度でFilm部門の頂点に到達。

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