P&G x Whisper『The Missing Chapter』| 2022

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概要
インドで月経教育が「教科書から欠けている」ことが、少女の就学継続を阻む大きな要因になっている――この構造に対し、P&Gの生理用品ブランド Whisper と Leo Burnett Mumbai が、学校で配布できる“赤い1章”=月経の基礎を教える教材を制作。さらに28州のローカル美術様式×各言語で描いた巨大ウォールアートとしても展開し、メディア到達が弱い地域にも届く仕組みにした。施策はSDG(Good Health & Well-being)グランプリを受賞。

背景(課題)
インドでは思春期に入る女子の大量離学が続き、「月経を知らないまま初潮を迎える」女子が約71%とされる。学校でも家庭でも十分に扱われず、“章そのものが欠落している”ことが根因だった。Whisperは長年の #KeepGirlsInSchool 取組みを拡張し、「月経教育を学校カリキュラムに必修化」を掲げて行動した。

施策の中身(どう機能したか)
・“赤い1章”の制作と配布:女子校を舞台にしたフィルムと連動し、月経の仕組み/生理用品の使い方/生理中も通学を続ける意義を1枚に凝縮した教材を作成。学校配布や掲示に最適化した。
・28州ローカル様式のウォールアート:各州の伝統美術×現地語で手描きの壁画を制作し、学校内外の壁に掲出。“誰もが毎日目にする”状態をつくることで、対面授業が途切れても学べる導線を確保した。
・アドボカシー(制度への働きかけ):キャンペーンはカリキュラムへの章の追加を政府に求め、制度変更へのコミットが報じられた。企業ブログや業界レポートでも「学校教育に月経を組み込む」方針が明記されている。

なぜ効いたか(クリエイティブ視点)
・“欠けている章”という鋭いメタファー:原因を教材の欠落=制度の穴として定義し、解決策を“章そのもの”として差し込む形に落とし込んだ。
・カルチャー適合の配布設計:伝統美術×現地語で28州ローカライズし、ウォールアートという“最古のメディア”でメディア・ダーク地域にも浸透させた。
・アドボカシーと現場実装の両輪:学校現場で使える教材と制度変更の働きかけを同時に進め、SDGの評価軸(社会的インパクト)に真っ向から合致。

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