概要
「Phone It In」は、ニュージーランドの格安通信ブランド Skinny が、屋外広告(OOH)そのものを“ラジオCMの原稿”にして、通行人に電話で読んでもらい、その音声を実際のラジオCMとして放送した企画です。Colenso BBDO Aucklandが企画制作。2023年の Cannes Lions|Radio & Audio 部門でグランプリを受賞しました。
何をしたか(仕組み)
・OOH=台本:全国に掲出したポスターや紙面、コースター、コーヒーカップ、深夜TV枠などにラジオCMの台本をそのまま掲載。専用の電話番号にかけるとガイダンスに繋がり、その場で台本を読み上げて録音できる仕組みに。録音された音声は実際のラジオCMとしてオンエアされました。
・スクリプト設計:全34本の“ロケーション別”書き下ろしスクリプトを全国各地の媒体に配置(例:ストリップクラブ前/法律事務所前/広告代理店前など、場所に合わせたオチ)。
・低コスト発想:「高いスタジオ収録や有名ナレーターを使わない」というブランドの節約哲学を、生活者参加型の制作フローに翻訳しました。
何が優れていたか(示唆)
1. メディアの転用:OOHを“制作現場”かつ“配役募集”に変え、制作費=ほぼゼロで全国規模の音源を確保。
2. 文脈コピーの巧さ:掲出場所に合わせた34本の台本が、読んだ人の声色や間まで含めて“ローカルな味”を生み、広告の面白さ=参加体験に昇華。
3. ブランドの約束に直結:「ムダを省いて料金を安く」というブランド約束をアイデアの構造で証明し、獲得と解約抑制に直結させた。



