Virgin『Dyslexic Thinking』| 2022

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概要
Virgin Group とNPO Made By Dyslexia が、LinkedIn と Dictionary.com を巻き込み、“Dyslexic Thinking(ディスレクシック・シンキング)”を「職能スキル」かつ「公式な語義」として社会に実装したプロジェクト。LinkedInのプロフィールで選べるスキルに追加し、Dictionary.comに語義を掲載。ディスレクシア(読字障害)を「弱み」から“価値ある思考様式”へと再定義しました。2022年カンヌでTitanium Lionを受賞(同年の受賞作の一つ)。

背景
・多くの人にとってディスレクシアは“障害”という認知が強く、職場での評価に結びつきにくい。そこでVirgin(創業者リチャード・ブランソン本人もディスレクシア)が、定義そのものを変えるアプローチを採用。社会の“標準装置”=プラットフォームや辞書を動かすことで、認識の更新を狙いました。

何をしたか(仕組み)
・LinkedInスキル化:LinkedInが公式スキルとして「Dyslexic Thinking」を追加。ブランソンが自らのプロフィールに追加して呼びかけ、HRに向けたターゲティング配信も実施。
・辞書への収録:Dictionary.com が“dyslexic thinking”を名詞として掲載(「パターン認識、空間認知、ラテラル思考、対人コミュニケーションを含む問題解決アプローチ」)。言葉の意味を公式に更新。
・発信設計:ケースフィルムとSNSで拡散。LBB/GlobeNewswire 等の業界・一般メディアが報道し、Titanium受賞もニュース化。

なぜ効いたか(クリエイティブ視点)
・“メッセージ”でなく“インフラ”を変えた:プラットフォーム(LinkedIn)と辞書(Dictionary.com)を動かし、認識の更新を恒常化。広告を超えた制度設計でした。
・当事者主語のローンチ:ブランソンの発信でロールモデルを提示し、自己申告→可視化の行動を後押し。
・B2B側の需要を喚起:HRへの精緻な配信で“採用要件として探すスキル”に転換。言葉→人事運用へ接続した点が実効的。

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